♥渋子のギャラリーに対するプロ意識
(ゴルフジャーナリスト地平達郎)
◆プロのスポーツ選手にとって最も大切なのは、一人でも多くの人にファンになってもらい、愛され、応援してもらうことだということを、プロゴルファーの渋野日向子が再確認させてくれている。
8月第1週のAIG全英女子オープンで、1977年に樋口久子が全米女子プロ選手権で勝って以来42年ぶりのメジャータイトル獲得。昨年7月のプロテストに合格してたった1年、20歳での快挙は、ゴルフ界だけではなく、日本中を驚かせた。
渋野日向子は実力もさることながら、笑顔がいちばんの魅力=共同
いちばんの魅力は、その笑顔である。英国から帰国しての記者会見でそのことを尋ねられると、やはり笑顔でこう答えている。
「ギャラリーさんがいて、見せる競技なので、楽しんでもらうには自分が楽しまないと、みんなも楽しくないと思う。だから笑顔でいたいんです」
70年代からゴルフトーナメントを見てきているが、プレスインタビューでギャラリーに「さん」をつけて話をしたプロはあまり記憶にない。
彼女の言葉を言い換えるなら、プロゴルファーとは「ギャラリーに喜んでもらって初めて成り立つ商売」とでもなろう。
■観客にお礼、コースに「よろしく」
全英女子オープンに優勝する前から、渋野はトーナメントの毎日のスタートホールでギャラリーに一礼し、コースに向かって一礼することを習慣にしている。
「来ていただいた人たちにお礼を言い、1日お世話になるコースに対してはよろしくという気持ちです」
プロゴルファーの力と技は確かにすごい。渋野のドライバーの平均飛距離は約245ヤード。普通の男性アマチュアはとてもかなわない。男子プロともなると今シーズン、平均300ヤード超えが20人近く。別世界である。
しかし、飛ばすだけなら、ドライビングコンテスト(ドラコン競技)に出てくる選手は400ヤード以上を記録することもある。技といえば、アイアンで強烈なバックスピンをかけることも、見ていてびっくりする。
だがそれだけでは客は呼べない。プロトーナメントは、ゴルフが上手な人たちが出てきてスコアを競うだけのものではない。それなら、アマチュアのトップクラスのゴルフを見るだけで十分だ。
プロのゴルフトーナメントは他のスポーツと違い、選手と観客の距離が圧倒的に近い=共同
プロのゴルフトーナメントが、野球やサッカーなど、ほとんどのスポーツと大きく違うのは、選手と観客の距離が圧倒的に近いことだ。ロープ1本隔てているだけで客(ギャラリー)とプロがじかに接することができる。ちょっとした会話だって可能だ。笑顔を返してくれる選手とそうではない選手とでは、おのずと評価は違ってくる。
入場料を払って見に来てくれているお客さんにサービスをするのは、プロとして当然のことなのだ。
1カ月ちょっと前、突然、時の人となった。これからも注目されるだろうが、思い通りのゴルフができず、スコアが伸びないことが必ずある。しかし、ファンを大切にする心を持ち続けていれば、「渋野、がんばれ!」と声を掛けてくれるに違いない。
渋野だけではなく、女子プロゴルフ界全体に、この「プロ意識」が浸透している。女性だから……ではなく、男子プロに足りないのはここだろう。
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